聖書:エゼキエル書18章21-32節、ヨハネによる福音書18章12-18節

【説教の参考に】

聖書の4つの福音書に共通に記されていることは、主イエスが十字架につけられて殺されたこと、復活されたこと、また、多くの奇跡をなさったことなどですが、その中で重要な記事の一つが、「ペトロの否認」の出来事です。主イエスが大祭司の屋敷へ連行され尋問を受けたとき、ペトロともう一人の弟子(ヨハネ)は、その屋敷の中庭に入ったのです。しかし、ペトロは門番の女中に「あなたも、あの人の弟子の一人ではありませんか」と言われたとき、「違う」と否認した。しかも、主イエスの予告したように「鶏が鳴くまでに」三度否認したのです。共観福音書には、ペトロがイエスを否認した後に、外に出て、激しく泣いたと記され、また、主イエスが愛のまなざしを向けてくださったと思われる記事を読むことができます。ペトロは自分の弱さに泣きました。私たちも同情を覚えます。なぜなら、ペトロは愚かで情けないすべての人の弱さを代表しているからです。このペトロの否認、この弱さは、ともすると希望を失いそうになる教会にとって、また、自分の弱さ、ふがいなさに泣かねばならない人にとって、一つの福音です。なぜなら、主イエスを三度も否認した弱いペトロが岩(ペトロ)と呼ばれ、彼の信仰告白の上に教会が立つからです。私たちの弱さも主に用いられるのです。