【創世記3章19節】
お前は顔に汗を流してパンを得る、土に返るときまで。
お前がそこから取られた土に。塵にすぎないお前は塵に返る。

創世記のこの言葉は、最初の夫婦のアダムとエバが禁じられていた木の実を食べたので、神は彼らをエデンの園から追放しました。その時、神がアダムに語った言葉として記されています。

「主なる神は、土(アダマ)の塵で人(アダム)を形づくり、その鼻に命の息を吹き入れられた」(創世記2章7節)から、人間は神によって土から造られたというのが聖書の語る人間誕生のメッセージです。塵は黄砂のような細かい土の粒で、強風によって家の中に忍び込むやっかいなものです。人間は塵であるということで、人間が最後には土に完全に帰るべき被造物であることが強調されています。

この聖書の思想からは、人間が先祖の霊になる、あるいは、霊魂が浮遊するという考え方は、成り立ちようがありません。しかし、聖書は素材としてはほぼ無価値な、塵から人間が造られたと主張しているのですが、人間はかけがいのない存在であると評価されています。もう一つの特色は、死の前での平等性です。現世の身分には関係なく、平等に人々に訪れるのです。そして、被造物全体の運命が死であることを、はっきりと見つめています。この見方がキリスト教に受け継がれています。