【出エジプト記21章23-24節】もし、その他の損傷があるならば、命には命、目には目、歯には歯、手には手、足には足
一般に「目には目、歯に歯を」として使われていますが、受けた害と同じだけの害を与えて仕返しをするという意味です。語源的には「ハンムラビ法典」や古代ローマの「十二表法」にも同じ表現があります。やられたらやり返すことを表わす言葉としても知られています。25節には「やけどにはやけど、生傷には生傷、打ち傷には打ち傷をもって償わねばならない。」と続きます。しかし、これは、あらかじめ刑罰の限度を定めておくことで、余計な犯罪を増やさない趣旨であり、近代的な刑罰思想に近いと言われています。今、クリミヤの大橋を爆破された仕返しに、ロシアが連日ウクライナをミサイル攻撃し、プーチン大統領が報復だと言っていますが、元々侵略者が、報復などと言える筋合いのものではないと思うのです。
ところで、なぜ愛の神、隣人のために命を捨てる神なのに、この厳しい定めがあるのか。それは主イエスの十字架の贖いの根拠であり、必要なことでした。アダムとエバが犯した罪の身代わりはキリストの十字架でした。我々の罪はそれほど大きいということです。全ての罪の最終的な償いは、主イエスご自身が担当されているのです。