2023年2月

【使徒言行録18章9節、10節】ある夜のこと、主は幻の中でパウロにこう言われた。「恐れるな。語りつづけよ。黙っているな。わたしがあなたと共にいる。だから、あなたを襲って危害を加える者はいない。この町には、わたしの民が大勢いるからだ。」

パウロの伝道旅行は予測不可能で思うままにならない旅の連続でした。コリントでは腰を据えて主イエスを証ししたのですが、ユダヤ人の反抗にあい、口汚くののしられ、パウロも服の塵を振り払い「あなたたちの血は、あなたたちの頭に降りかかれ・・・」と、実に人間臭い対応を示しました。パウロが自分の弱さ、恐れ、苦しさを赤裸々に語ったのがコリント書に示されています。ある夜のこと、主は幻の中でパウロに「恐れるな。語り続けよ。黙っているな。・・」と言われました。パウロが恐れたから慰めるというよりも、これから起きる出来事や、闇にも向き合い、教会を形成していけるようにと、励まし、覚悟を与えたのです。主が共にいるから大丈夫と明るいことしか言わないのではなく、主が共にいるからこそ、しっかりと問題に向き合えと励ましているのです。今、教会も厳しい状況にありますが、イエス・キリストより委託された宣教の業を、特に説教と聖礼典の正しい執行を通して行う礼拝を守り、主の福音を宣べ伝えることは、教会に課せられた光栄ある使命です。この教会のみがなし得る宣教の使命に撤してゆきたいと思います。

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