2024年7月

【ヤコブの手紙1章19節】わたしの愛する兄弟たち、よくわきまえていなさい。だれでも、聞くのに早く、話すのに遅く、また怒るのに遅いようにしなさい。

 心理カウンセラーである牧師の講義を聞く会に時々出席していますが、6月の会のテーマは「アンガーマネジメント」(怒りの対処法)でした。アンガーマネジメントはDVや軽犯罪者の矯正プログラムとしてアメリカで生まれたようですが、日本で注目を集めている理由は、働き方改革にともなって、パワハラやセクハラの防止に、社会全体が力を入れ出したことにあるようです。エフェソの信徒への手紙4章26節に「怒ることがあっても、罪を犯してはなりません。日が暮れるまで怒ったままでいてはいけません。」とありますが、聖書は怒ることを禁じてはいません。怒らなければならないこともあります。しかし、怒りは私たちを疲れさせ、人間関係を壊します。できれば、小さなことは気にせずにいたいのですが、なかなかそうも行かずストレスが蓄積されて精神障害が起きたりします。ある本にあったことですが、ある牧師が教会のことで悩んだ時、先輩の牧師がこうアドバイスしたと言います。「教会というところは、必ず様々の問題が押し寄せるところである。あなた自身まともにそのすべてを受け止めていたら、とてもやりきれなくなってしまうだろう。責任を負い過ぎるな。あなたはただ聖書を忠実にこつこつ語りなさい。そうすれば、光が見えてくる」。それで気が楽になったと語っていました。怒りは急に衝動的に出現しがちです。しかし、怒りのピークは6秒だと言われています。そのため、6秒を過ぎると、怒りの衝動は収まってきます。「自制」することも聖霊の結ぶ実のひとつですから、怒りをコントロールする力も聖霊によって与えられるということです。イライラしたら6秒祈るというのはどうでしょう。

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