聖 書 エゼキエル書37章1―14節
ヨハネによる福音書13章31-35節
主イエスは「あなたがたに新しい掟を与える。互いに愛し合いなさい」と言われました。なぜ、今更「互いに愛し合う」という当然のことを主イエスは「新しい掟」と言うのだろう。という疑問が起きます。しかし、実は私たちは、愛することの大切さを知りながら、愛し合うことが出来ない絶望を感じているのではないか。主イエスはここで、愛し合うことを新しい戒めとして語られたあとで、それを更に言い直されます。「わたしがあなたがたを愛したように、あなたがたも互いに愛し合いなさい。互いに愛し合うならば、それによってあなたがたがわたしの弟子であることを、皆が知るようになる」と言われたのです。
私たちに主イエスの弟子であることを求められているのです。この新しい戒めは、「わたしがあなたがたを愛したように」という前半の言葉が大事です。私たち一人一人が主イエスによって愛されている尊い存在なのだということが中心です。それを抜きにしての「互いに愛し合う」ことは空しいことになるのです。
教会は聖霊に導かれた愛の共同体です。周りの世界がどれほど愛に絶望していても、絶望しない人々の共同体です。その希望に生かされています。