エレミヤ書8章4―7節、ヨハネによる福音書16章1-15節
【説教の参考に】
人は誰しも引き際が難しいと言います。自分の力を過信するからです。自分が辞めたら困るだろうと密かに期待するものです。また、自分の都合で勝手に辞めるのも問題です。主イエスは、羊飼いのたとえで、良い羊飼いは羊のために命を捨てるが、雇い人は、狼が来るのを見ると、羊を置き去りにして逃げる(ヨハネ福音書10:11)。と言っています。人は去るときに自分のことしか考えないものです。
しかし、主イエスは、弟子たちに「実を言うと、わたしが去っていくのは、あなたがたのためになる。」という驚くべきことを言われています。それは、主は、ご自分の去ったあと弁護者、つまり聖霊が来るゆえに、それは弟子たちにとって益になるのだと言われるのです。事実、ペンテコステに聖霊を受けて、弟子たちは、主イエスについて以前には知らなかったことを、教えられました。それは十字架の真理です。主イエスの地上におられた時、それはまだはっきりしていませんでした。主イエスの約束された弁護者、つまり、聖霊は、私たちの罪と義とさばきについて、正しく教え導いてくださるのです。「聖霊」は山や木に宿る「精霊」ではありません。聖霊は神ご自身であり、わたしたちの最も奥にまではいってきて、共にいて、導いてくださるのです。