【テモテへの手紙4章2節】御言葉を宣べ伝えなさい。折りが良くても悪くても励みなさい。とがめ、戒め、励ましなさい。忍耐強く、十分に教えるのです。
この言葉はパウロが愛弟子テモテに書いたものです。テモテは主に仕え、主の御言葉に従順な人です。パウロはテモテが主のために成長できる可能性を見て、期待して伝道へと励ましているのです。ところで、「御言葉」(みことば)という言葉をクリスチャンは常日頃使います。聖書の言葉という意味ですが、特に主イエスの言葉を指します。ところが社会一般ではこれを「おことば」と読みます。特に日本においては天皇,皇族、君主が式典など公開の場において挨拶することを指します。「み言葉」は聖書の言葉を指すというのはクリスチャンのみに共有された常識です。私も説教原稿を書くときに「み言葉」を繰り返し使います。文章の中で「聖書のみ言葉」という表現があった場合、「聖書のみ」「言葉」と分解してしまうと、変な誤解を受けることになってしまいます。ところで、この教会用語とも言える言葉は、他にもあります。よく使う言葉に、敬称として「兄弟姉妹」という言葉を使います。教会に初めて来た人は、「鈴木兄弟が・・」と聞けば「兄と弟のことを話している」と思う人もいるかもしれません。また、プロテスタント教会が使う表現の一つとして、礼拝に出ることを「守る」と言います。これも初心者には引っかかる表現のひとつかもしれません。教会にはじめて来た人間が一体何を守ればいいのか、誰かから妨害を受けているということなのかと不審に思う人がいるかもしれません。正統的カトリック教会にプロテスト(抗議)して出来た教派が、今や「守る」教会になっていると思われたくはないのですが、教会用語に慣れてしまうことに気をつけないと意味不明と言われかねません。※『もっと教会を行きやすくする本』(八木谷涼子著)参照