2022年11月

【マタイによる福音書5章13節】あなたがたは地の塩である。だが、塩に塩気がなくなれば、その塩は何によって塩味が付けられよう。もはや、何の役にも立たず、外に投げ捨てられ、人々に踏みつけられるだけである。

「大磯の地塩」という大磯教会の機関誌があります。創刊号はガリ版刷りですから歴史を感じます。その名前の由来は表記の聖書箇所でありましょう。主イエスの時代の塩は現代のように精製された白いものでなく、不純物が多く入った岩塩ですから、塩味はしばしば失われ、それは肥料にもならないので道に捨てられたようです。塩の役割は食べ物の腐敗を防ぎ、解毒作用もあり、料理の味付けに使われます。良いことばかりのようですが、摂りすぎると血圧や腎臓に障害がでます。主イエスは「地の塩」を積極的で良い意味で弟子たちに教えています。「地」とは世の中のことですから、「あなたたちは、この世に味わいを加えて喜びで満たし、毒を抜き、この世の腐敗を防ぐ良き存在です」と言われているのです。しかし、塩味は自分たちの力によるものでなく、主イエスに従うことで得られるものです。この世に流されることなく、この世に良い影響を与えられる存在になれます。と言っておられるのです。「地の塩、世の光」という言葉は、多くのミッションスクールのスクールモットーにもなっていますが、全人口の1パーセントしかいないキリスト者が「地の塩」の働きをすれば、地は変わります。

TOP