2023年9月

【創世記12章1―3節】1主はアブラムに言われた。「あなたは生まれ故郷/父の家を離れて/わたしが示す地に行きなさい。2わたしはあなたを大いなる国民にし/あなたを祝福し、あなたの名を高める/祝福の源となるように。3あなたを祝福する人をわたしは祝福し/あなたを呪う者をわたしは呪う。地上の氏族はすべて/あなたによって祝福に入る。」
アブラム(後のアブラハム)が父テラとハランの孫ロトといっしょにカナンの地に行くために、カルデヤの地ハランまで来てそこに留まっていたとき父テラが死んだ。その時、主からこの言葉が語られたとありますが、実際は使徒言行録7章2,3節に「わたしたちの父アブラハムがメソポタミヤにいて、まだハランに住んでいなかったとき、栄光の神が現れ、『あなたの土地と親族を離れ、わたしが示す土地に行け』と言われました。」とあります。ですからアブラムが、カルデヤのウルにいた時にすでに与えられていた命令だったのです。彼はその時期をずっと待っていたのです。兄弟ハランがウルで死に、父テラもハランの地で死んだとき、彼は信仰によって歩むべき時がやってきたことを悟ったのです。物事には時期があります。信仰によって歩み出すべき契機となる出来事があるのです。アブラムにとって父テラの死は、まさにその一つの大きな出来事であったに違いありません。ここには三つの祝福が約束されています。第一にあなたを大いなる国民とするということ。第二の祝福は、アブラムを祝福し彼を祝福の基とするということ。そして第三の約束は、地上の氏族、つまり、すべての民族は、あなたによって祝福される、と言っています。もちろん、この約束には私たちも含まれています。この時アムラムは75歳であったとの記載は身近な言葉に聞こえてきます。人生において、新しい歩みを進めることは、あることから離れることです。神の国つまり神のご支配に入るには、世から離れる必要があります。アブラムが主に信頼して希望の地を目指したのは信仰によってでありました。私たちには誰にでもその出発の時はあるのです。

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